
三重県の錦見鋳造謹製「魔法のフライパン」のお話です。
僕が魔法のフライパンを購入したのは2010年のこと。当時の納期も数ヶ月待ちでしたが、10年以上たった現在でも魔法のフライパンの人気は相変わらずなようです。
こんな状態が続いているのであれば、「本当に魔法のフライパンは使いやすいの?」だとか「買う価値はあるの?」など購入前に悩んでいる方も多そうです。
そこで、魔法のフライパンを検討している方に向けて実際に使ってみた感想(口コミ)を書いてみようかと思います。
2022年1月現在「魔法のフライパン」の納期は2年半待ち
「今でも人気あるのかしら?」と、久しぶりに錦見鋳造のHPを見てみたら「納期まで約2年半待ち」のアナウンスが。
現在、魔法のフライパン・北京鍋の納期は、約2年6ヶ月となっております。
錦見鋳造公式HPより(2022年1月5日現在)
現在でもとんでもない人気です。
どうも2019年にはカンブリア宮殿で魔法のフライパンが紹介されたようで、さらにその人気が加速したようです。
【お知らせです】
明日1月10日(木)テレビ東京「カンブリア宮殿」にて、「魔法のフライパン」®をご紹介いただきます!
私もスタジオ収録に、ちょこっと参加させていただきました🍳
ご覧いただけたら嬉しいです😊https://t.co/cwdhEo6qff#テレビ東京 #カンブリア宮殿— 魔法のフライパン (@MagicFryPan) January 9, 2019
人気が落ち着くとテレビで放映され再び品薄に、を繰り返している気がしますが、10年以上品薄が続く魔法のフライパンの人気、凄いです。
魔法のフライパンの「魔法」とは?

そもそも魔法のフライパンの「魔法」とは何を意味しているのかご存知でしょうか?
錦見鋳造のHPでは魔法のフライパンを、『料理が美味しくなる、魔法のフライパン』として売り出しています。
そして、料理が美味しくなる根拠として魔法のフライパンの熱効率の良さをアピールしています。
なんでも、ステンレス製フライパンの半分近い時間で予熱が終わり、食材を投入しても温度が下がりにくいので「美味しさを閉じ込める」ことができるそうです。
そして、この熱効率の良さこそ魔法のフライパン最大の特徴と言えそうです。
魔法のフライパンは餃子やステーキ、野菜炒め等が大得意

実際には、「魔法のフライパンで作るとなんでも魔法のように美味しくなった!」なんて事はありません。当たり前ですが、結局料理する人の腕次第です。
特に慣れていない使い始めは料理を焦がしてしまうことも多く、随分と期待はずれな気がしてなりませんでした。
「熱効率の良さ」や「温度の下がりにくさ」で美味しく仕上がる
ところが、次第に魔法のフライパンを使った料理が明らかにお美味しい時があることに気が付きました。
特にステーキや餃子、野菜炒めなどは顕著で、テフロン加工されたフライパンで焼いた時に比べると確かに美味しく仕上がります。
これはメーカーが言う通り「熱効率の良さ」や「温度の下がりにくさ」に原因がありそうです。
目玉焼きやソーセージを炒める時も「魔法のフライパン」で焼くと短時間で「カリッ」となって良い感じ。野菜炒めも魔法のフライパンで作ると短時間で火が通り水分が残りません。
これが「魔法か?」と聞かれるとやや大げさな気がしますが、魔法のフライパンを使えば美味しく料理ができることもあることは間違いありません。
魔法のフライパンは重くないので使いやすい
魔法のフライパンを購入する際、気になっていたのはその使い勝手です。
一般的に鉄や鉄鋳物製のフライパンは重い事が多く、メリットがあることは理解しつつもテフロン加工のフライパンに比べると使い勝手が悪そうなイメージでした。気軽に使えなさそうだし、重さに加えて手入れは面倒そうだしね。
実際は、魔法のフライパンの特徴でもある「軽さ」のおかげで非常に使い勝手は良いです。

僕が使っている26cmはカタログ値で980g。
- 24cm → 850g
- 26cm → 980g
- 28cm→ 1,150g
自宅で計ってみると850g程度しかありません。同じ大きさのテフロン製フライパンと比較してもほぼ同じか、物によっては魔法のフライパンの方が軽いぐらいです。
日々使うキッチン用品の「軽さ」は重要な要素だと思っていますが、魔法のフライパンは使っていて重さが苦になる事がありません。
これは僕が男性だから言える感想ではなく、僕の奥さんも同様に「魔法のフライパンは重く無い」と言ってますので、よほど非力な方じゃない限り誰が使っても大丈夫でしょう。
従来の1/3の厚み(薄さ)で作られた魔法のフライパンならではのメリットと言えそうです。
魔法のフライパンのお手入れは慣れるまで少し面倒かも
少し面倒だったのは魔法のフライパンのお手入れについてです。
- フライパンが熱いうちに水洗い
- 再び火にかけ水分を蒸発
- 薄く油を塗っておく
やることはこの程度ですが、すぐに次の調理工程に移りたい場合や、洗うのを後にして食べ始めたい時にも、とにかくフライパンの片付けを終わらす必要があり購入直後は正直面倒に感じていました。
ただし、これも慣れてしまうとなんて事はなくなります。一連の作業なんて実はあっという間に終わってしまいますし、そもそもすぐに洗わなくても後から簡単に汚れを落とすことだって可能です。
当初は急いでやらないと魔法のフライパンがすぐに錆びてダメになるんじゃないかって恐怖心もあったのですが、年々雑になる扱い方でも全く問題ありません。
魔法のフライパンはくっつかない?

フライパンの使い勝手と言えば、「くっつき」も気になりますよね。
「十分に加熱して、適量の油をひく」
魔法のフライパンを使う際に気をつけるべきことはこのくらいです。
しかしテフロン加工されたフライパンしか使ったことがなかった僕は、初めの頃炒飯やステーキをガッツリ焦がしてしまいました。
ところが、「鉄のフライパンは油を加熱した後一旦冷ます」という作業を追加するとコゲなくなるという事を知り、以降はほぼ失敗する事は無くなりました。
僕もこの動画同様に一旦濡れ布巾で冷やし、再び油をひいて調理をしていますが、目玉焼きでもお肉でもくっつくことがありません。
テフロン加工のフライパンに比べると油の消費量が格段に増えてしまう点はデメリットですが、せっかく購入した魔法のフライパンで苦労している方はぜひお試しを。
魔法のフライパンのサイズ選びについて

魔法のフライパンには24cm、26cm、28cmの3サイズ用意されています。
その中で僕が購入したのは26cmです。夫婦2人だけの我が家は結果的に26cmでちょうど良かったようです。24cmは野菜炒めやステーキの時に小さすぎますし、28cmは少し大きすぎたと思います。(3人以上の家庭なら28cmが良いかもしれません)
サイズに関して、「大は小を兼ねる」で大きなサイズを購入したくなるかもしれませんが、
- 24cm → 850g
- 26cm → 980g
- 28cm→ 1,150g
と、「軽さ」が売りの魔法のフライパンとはいえ大きなサイズの重量は当然重くなりますので、十分に検討して購入されることをおすすめします。
魔法のフライパンを買って一番良かった点
結果的に気に入って使っている魔法フライパンですが、一番良かった点は、全く駄目になる気配が無い魔法のフライパンの耐久性です。この10年間でテフロン加工のフライパンは3回も買い換えてますので大きな違いがあります。

扱いが雑なので、ご覧の通り僕の魔法のフライパンはすでに美品ではありません。
しかし、使用するうえで全くヘタってきた箇所はありませんし、いよいよ見た目が酷くなってきた時にはサンドペーパーで汚れを落としリセットすれば問題なしです。
あと、魔法のフライパンは持ち手が本体と一体型ですので、焼き落ちる心配が無い点も気に入っています。
このまま丁寧に使い続けていけば魔法のフライパンは「一生モノ」になりそうな気配です。
魔法のフライパンのイマイチな点
逆に魔法のフライパンのイマイチな点は、
・手入れがテフロン加工のフライパンよりも多少面倒
・テフロン加工のフライパンよりも油を多く使う
って事ぐらいでしょうか。どちらも大きな欠点ではありませんので買って後悔するような事はありませんでした。
まとめ
少々騒がれ過ぎている感もある魔法のフライパンですが、良い商品である事は間違いありません。
「魔法のフライパンをまた買うか?」と聞かれたならば恐らくまた買うと思いますし、知人にもおすすめしています。
問題はあまりにも長い納期と、高額な転売サイト(業者)の存在です。
2万円弱はいくらなんでも高すぎです。
魔法のフライパンは待ちさえすればいつか購入できる商品ですので、安易に転売価格に手を出すのではなく、他の選択肢も含めじっくり検討してみてはいかがでしょうか。

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コメント
コメント一覧 (3件)
[…] photo by まぜろぐ […]
貴重な検証10年もありがとうございました
鉄のフライパンを使ったことがなく、購入を迷っている者です。
10年も使って検証されていらしゃるなんて、
大変役に立つ情報を、本当にどうもありがとうございます。